9月は洗濯物を外に干せない日が増えます。秋花粉と長雨の日に、洗濯物を5時間で乾かす順番
2026/8/16
夜に干した洗濯物が、朝になってもまだ湿っている。しかも部屋がなんとなく生ぐさいこと、ありませんか?
梅雨は終わったのに、9月にまた洗濯物が乾かない日が戻ってきます。
9月は、そもそも外に干せない日が多い月です。秋の長雨が続くうえに、ブタクサやヨモギという草の花粉が飛ぶのもこの時期。雨で干せない日と、外干しをためらう日が重なります。
そこで部屋干しにすると、今度は朝まで乾かない。
実はこれ、洗剤が合っていないのかなと思っていたんです。何度も替えました。でも生乾きのにおいは残ったまま(笑)
乾かない原因は、洗い方の側にありません。洗濯物のまわりの空気のほうです。
まわりの空気が湿ったままだと、繊維の水はそれ以上そこへ移れません。だから要るのは、その空気から水を抜く道具。除湿機だったんです!
この記事はこんな方に向けて書いています
- 9月になると洗濯物が乾かない日が続く
- 部屋干しのにおいが取れない
- 除湿機を買おうか迷っているが、種類が多くて決まらない
まず、9月に外へ干せない日が増える理由
部屋干しの乾かし方に入る前に、なぜ9月に部屋干しが増えるのかを整理しておきます。理由は雨と、花粉の2つ。
9月は、日本の上に雨をふらせる帯(秋雨前線)が居すわる時期です。雨の日そのものが増えます。ここは想像がつきます。
もうひとつの理由が花粉です。花粉は春だけのものだと思っていましたが、8月ごろから、ブタクサやヨモギといった背の低い草の花粉が飛びはじめます。どちらも空き地や河川敷によく生えている草です。
春の花粉の代表はスギという木です。秋の草との違いは、飛ぶ距離に出ます。スギは高い木なので、上から広い範囲へ届きます。秋の草は背が低いので、飛ぶのはせいぜい数十メートルから数百メートルほど(久光製薬の解説より)。
近所に河川敷や空き地があるお宅ほど、飛んでくる量が多くなります。 外に干した洗濯物には、その花粉がそのまま付きます。取り込むときに家の中へ持ち込むことになるので、鼻やのどの症状が出る方は外干しをためらう日が増えます。症状が続くときは、医療機関に相談してみてください。
雨で干せない日と、花粉で干すのをためらう日。この2つが重なるのが9月です。梅雨のほかにもう一度、部屋干しが続く時期が来ることになります。
秋にも飛ぶんですね。知りませんでした
春はスギやヒノキという木、秋はブタクサやヨモギという草。飛ぶ相手が入れ替わります。だから9月は、洗濯物を中に入れる日が増えます。
なぜ部屋干しは乾かないの?
水が繊維から出ていくには、まわりの空気に「水を受け取る余裕」が要ります。空気が抱えられる水の量には限りがあるので、すでにいっぱいの空気は、それ以上受け取れません。
洗濯物の表面では、蒸発した水がすぐ近くにとどまります。この、洗濯物にはりついた湿った空気のかたまりを放っておくと、そこの湿度は100%に近づきます。そうなると蒸発が止まります。
だから風を当てると乾くんですね。はりついた湿った空気を押しのけて、まだ余裕のある空気が入ってくるから。
ここまでが1つ目。もうひとつが部屋全体の湿度です。
秋雨の日は、外の湿度が80%を超えることがあります。窓を開けても入ってくるのは湿った空気なので、室内の水分は減りません。押しのけた先の空気にも余裕がないので、風を当てるだけでは足りない日が出ます。

要るのは2つ。湿った空気をどける風と、部屋の水分そのものを減らすこと。 このあと出てくる「衣類乾燥つきの除湿機」は、この2つを1台でやってくれる機種です!
においのもとは、繊維に残った菌です
生乾きのにおいは、汚れが残っているからではありません。
洗濯で落としきれずに繊維の奥に残った菌が、湿ったまま置かれているあいだに増えて、においのもとになる物質を出します。花王など洗剤メーカー各社は、この菌をモラクセラ菌と名指しして解説しています。
増えるには時間がかかるので、乾くまでが長いほどにおいが出ます。クリーニング業者は、洗濯機から出してから乾き終わるまでを5時間以内に、と挙げています。
狙うのは「洗い方」より「早く乾かすこと」。除湿機は菌をどうにかする道具ではなく、乾くまでの時間を短くする道具なんですね。
洗剤を変えても消えなかったのは、乾くまでの時間のほうが長かったから、ということになります。
やりがちな失敗が3つあります
部屋の真ん中に干す
つい選んでしまう場所です。風が通らないので、はりついた湿った空気がそのまま残ります。
干す場所は、入口と窓を結ぶ線の上へ。風の通り道に移すだけで、乾き終わるのが早くなります。お金もかかりません!
洗濯物を詰めて干す
間隔が15センチを切ると、隣どうしの湿った空気がつながって、ひとかたまりになります。あいだに新しい空気が入れません。
厚手と薄手を交互にすると、これを防げます。薄手は水の量が少ないぶん先に乾き、乾いた場所のまわりの空気は余裕を取り戻します。乾いたものと乾いていないものが交互に並ぶと、湿った空気がつながらないわけですね。
さらに、竿の中央に短いもの、両端へ行くほど長いものを掛けると、洗濯物の下側の線が山なりになります(アーチ干しと呼ばれます)。山の下にできた空間が、風の通り道になります。
除湿機を洗濯物から遠くに置く
隅に置いて、室内ぜんぶを除湿しようとする形です。時間がかかります。
送風の口がついた機種(商品名に「衣類乾燥」と入っています)なら、洗濯物の真下に置いて風を上へ当ててください。乾かしたいのは床ではなく、洗濯物の水分のほうなので。
エアコンの除湿ではだめでしょうか?
部屋は乾きます。ただ洗濯物へ風が当たらないので、時間はかかります。
除湿機は方式で得意な季節が違います
方式えらびが、値段より先に決まるところです。選ぶ手がかりは、使う季節の気温になります。
コンプレッサー式というのは、空気を冷やして水を絞り出す方式のこと。夏の麦茶のコップに水滴がつく、あれと同じ仕組みです。
空気は温かいほど多くの水分を抱えられます。だから気温が高い日ほど、冷やしたときに抱えきれなくなる分が多く、出てくる水も多くなります。逆に冬は、もともと空気にふくまれる水が少ないので、冷やしても出てくる量が落ちます。
室温が1〜2度上がるのも、この方式の性質です。空気から取り出した熱を、そのまま部屋へ捨てているからです(冷蔵庫の裏が温かいのと同じ理由)。
デシカント式というのは、乾燥剤に湿気を吸わせて、ヒーターで温めて水に戻す方式のこと。冷やす必要がないので、気温が低い日でも取れる水の量が落ちません。そのかわりヒーターを使うぶん電気を食い、部屋の温度も3〜5度上がります。
ハイブリッド式は、この2つを季節で切り替えるものです。夏はコンプレッサー式、冬はデシカント式として動きます。
| コンプレッサー式 | デシカント式 | |
|---|---|---|
| 得意な季節 | 梅雨・夏・残暑・秋 | 冬 |
| 電気の使用量 | 少なめ | 多い |
| 運転音 | やや大きい | 静か |
| 室温 | 1〜2度上がる | 3〜5度上がる |
| 本体の値段 | 1万4,000円台〜 | 1万円台〜 |
(本体価格は2026年8月時点の売り場のおおよその下限です)
9月から11月の部屋干しなら、コンプレッサー式で足ります。夏よりは取れる量が落ちますが、方式を変えるほどではありません。
真冬まで1台で通したいなら、選ぶ方式が入れ替わります。 冬は気温が低いので、コンプレッサー式の取れる水の量が落ちるからです。冬のあいだも部屋干しを続ける方、窓ガラスにつく水滴(結露)まで減らしたい方は、デシカント式かハイブリッド式のほうを選んでください。窓の結露は、部屋の空気にふくまれる水が冷たいガラスにふれて水滴に戻るものなので、空気側の水を減らせば出る量が減ります。
秋だけならコンプレッサー式。冬も使うならデシカント式かハイブリッド式、ということですね
「衣類乾燥」の4文字がついているかを見てください
同じコンプレッサー式でも、商品名に衣類乾燥と入っているものには送風の口がついています。
除湿だけの機種は、室内の湿度を下げるところまで。衣類乾燥つきは、そこに風を送る役目が足されます。前の節で書いた「湿った空気をどける」と「部屋の水分を減らす」の両方が、1台でそろいます。
衣類乾燥が付いていない機種を選んだ場合は、扇風機かサーキュレーター(風をまっすぐ遠くまで送る道具)を別に置いて風を当てます。静音タイプのサーキュレーター(★はレビューの平均点、5点満点。★4.5・5,113件・3,990円)のように4,000円を切るものからあります。ただし除湿機とサーキュレーターは別の機械なので、電源が2口要ります。洗面所や脱衣所で使うなら、1台にまとまっているほうが楽です。
商品ページで先に見る4つの欄
① 1日にとれる水の量
「◯L/日」と書いてある数字です。ここで気をつけたいのは、この数字が測られた条件。日本の国家規格(JIS)では気温27度・湿度60%で測ることになっています。
秋や冬の室内はこれより涼しいので、表示どおりには取れません。コンプレッサー式はとくに気温の影響を受けるので、表示の半分ほどと見ておくと外しません。
3人ぶんの洗濯を毎日回すなら、表示6L/日以上の機種から選んでください。秋の室内で実際に取れるのは3L前後まで落ちますが、洗濯1回ぶんから抜く水の量なら、3Lで足ります。
② タンクの容量
とれる水の量が多くても、タンクが小さいと途中でいっぱいになって止まります。
夜つけて朝まで動かすなら、タンクは3L以上あると安心です。表示6L/日の機種でも、秋の室内で一晩に取れるのは3L前後なので、3Lあれば朝まで止まりません。ホースをつないで排水できる機種だと、そもそも捨てる手間がありません。
③ 運転音
コンプレッサー式は、空気を冷やすための部品が動くぶん音が出ます。音の大きさはデシベル(dB)という単位で書かれていて、40デシベルが静かな図書館くらい。寝室の隣で回すなら、40デシベル以下を目安にしてください。
夜に回すなら、静音モードがあるかを見ておいてください。
④ フィルターの外しやすさ
ホコリが詰まると、空気が通る量が減るので、とれる水の量も落ちます。前から引き抜けるタイプだと、月1回の掃除が面倒になりません。
秋だけ使うか、冬まで使うかで分かれます
値段は2026年8月時点の売り場の目安です。価格も在庫も動くので、購入前にご確認ください。
9月から11月に使うなら、衣類乾燥つきコンプレッサー式
1万4,000円台から。9月の長雨から11月まで、1台でそのまま通せます。レビューが集まっているのは衣類乾燥つきコンプレッサー式除湿機(★4.33・4,050件・14,800円)のあたり。評価がもう少し高いものだとコロナの衣類乾燥除湿機(★4.5・2,153件・19,800円)があります。
難点は大きさです。幅と奥行きが30センチ前後あるので、置き場所を決めてから選んでください。
冬も部屋干しするなら、デシカント式かハイブリッド式
1万円台から。軽くて静かなので、脱衣所と寝室を持ち運べます。気温が下がっても取れる量が落ちません。
そのかわり電気を使います。下のQ&Aで計算していますが、毎日5時間まわすと月700円ほどの差になります。
逆に、避けたいもの
とれる水の量が2L/日を下回るもの。卓上サイズの小さなものは、押し入れの湿気取りには向きますが、洗濯物1回分には届きません。
探されるのは梅雨と、秋の長雨
除湿機がいちばん売れるのは、梅雨の6月です。だから秋に探すと、その年のモデルが品切れ表示になっていることがあります。
秋にとくに探されるのは、衣類乾燥がついたモデル。部屋干しの回数が増えるのが同じ時期だからですね。
8月のうちに機種を絞っておくと、9月の長雨が来た日にそのまま注文できます。降りはじめてから比べると、届くのは雨が上がったあとになります。
よくある質問
Q. 浴室乾燥があれば要りませんか?
浴室乾燥というのは、お風呂場の天井についている乾燥機能のことです。乾く速さなら、こちらが上です。ただし電気式のものは1,250W前後あります。
同じ5時間で比べます。31円/kWhだと、浴室乾燥は1日約194円、コンプレッサー式の除湿機は1日約39円。差は1日155円。毎日回すと月に4,650円ほど違います。
週に2〜3回なら浴室乾燥で足ります。毎日となると除湿機のほうが安く上がって、本体代1万4,000円も3か月ほどで戻る計算です!
Q. サーキュレーターだけではだめですか?
秋の晴れた日なら、サーキュレーターだけで乾きます。困るのは雨の日で、外の湿度が高いと風を当てても押しのけた先の空気に余裕がありません。雨の日が続く地域なら、除湿機のほうが確実です。
Q. 部屋干しのにおいが、洗ってもすでに付いています
一度ついたにおいは、ふだんの水温では落ちにくいものです。50〜60度のお湯に20分ほどつけると、においのもとを出す菌が減るので、においが弱まります。ただし衣類の表示を確認してから。熱に弱い素材だと縮みます。
Q. 電気代はどれくらいですか?
電気の値段は1kWh(1,000ワットの機械を1時間使う量)あたり31円とします。家電の表示ルールを決めている全国家庭電気製品公正取引協議会が出している目安の単価です。夜に5時間まわす前提で計算します(においを出さない目安が、洗濯機から出して5時間以内だからです)。
コンプレッサー式を250Wとすると、5時間で1.25kWh。1日あたり約39円。30日つけると約1,170円。
デシカント式は400Wとして5時間で2.0kWh、1日あたり約62円。30日で約1,860円になります。
ひと月の差は約690円。9月から11月の3か月なら2,100円の差です。ご家庭の単価と運転時間を上の式に入れ替えれば、そのまま計算できますよ。
Q. 部屋干しの日は、除湿機を何時間つければいいですか?
洗濯物の量と部屋の広さで変わるので、まずタンクを見てください。たまった水が増えなくなったら、そこが乾き終わりです。5時間で増えなくなるなら、そのあとは止めて構いません。タンクの水が増えているうちは、まだ繊維から水が出ています。
まとめ
- 秋の花粉は8月ごろから。河川敷や空き地が近いお宅ほど、外に干すのをためらう日が増える
- 乾かない原因は洗剤ではなく、洗濯物にはりついた湿った空気
- においは菌。洗濯機から出して5時間以内に乾かすと出にくい
- 秋だけならコンプレッサー式。冬も使うならデシカント式かハイブリッド式
- 秋は衣類乾燥つきが探される時期。目星は8月中に
まずは今夜、干す場所を風の通り道に移してみてください!
秋のほかの困りごと(朝晩の冷え、乾燥の入り口)は秋の困りごとと解決グッズに、梅雨の湿気対策は梅雨の困りごとと解決グッズにまとめています。どちらも広告を含むページです。
この話に出てきた道具を、まとめて見る
- 秋の困りごとと、効いた道具
秋は困りごとが見えにくい季節です。乾燥と長雨が、冬の困りごとの準備期間になります。 - 梅雨の困りごとと、効いた道具
梅雨の困りごとは、ほとんどが「乾かない」ことから来ています。においもカビも、そこが元です。
どちらも広告を含むページです。
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