足の指が赤紫色に腫れて、お風呂で温まるとむずむずかゆくなること、ありませんか?
しもやけは、いちばん寒い1月や2月に出るものだと思いがちです。ところが、しもやけが多いのは晩秋と春先です。
しもやけのきっかけは、寒さの強さだけではありません。冷える・温まるのくり返しと、汗や水でぬれたままの手足です。
この記事はこんな方に向けて書いています
- 毎年、手や足の指が赤く腫れてかゆくなる
- 子どもの足の指が、冬になると赤く腫れる
- しもやけなのか、あかぎれなのか、別の病気なのか分からない
しもやけは、晩秋と春先に多い
しもやけは、凍瘡(とうそう)とも呼ばれます。
第一三共ヘルスケアの「くすりと健康の情報局」によると、しもやけは1日の気温差が10度以上になると起こりやすくなります。多いのは、晩秋から冬の初めと、冬の終わりから春先です。
どちらも、寒さと暖かさが入れかわる時期です。冬のまんなかの寒さだけで、しもやけが決まるわけではありません。
秋の終わりに足の指がかゆくなったら、しもやけを疑ってください。
冷える・温まるのくり返しで、指先の血の流れが乱れる
体は、寒いと皮膚の血管を縮め、暑いと広げて、体温を保っています。
同じ解説によると、寒さと暖かさの刺激がくり返されると、血管も縮んだり広がったりをくり返します。そのうちに乱れてくるのが、血液の流れです。
手足の指先のような体の末端ほど、血の流れを調節しにくくなります。指先が赤く腫れたり、かゆくなったりするのはそのためです。
血行が悪い、汗をかきやすいといった体質も、しもやけの要因のひとつに挙げられています。
汗や水でぬれたままの手足が、急に冷える
ぬれた皮膚も、しもやけのきっかけのひとつです。
汗をかいた後や水仕事の後に皮膚をぬれたままにすると、水分が蒸発するときに皮膚の温度が急に下がります。同じ解説は、そのせいでしもやけになりやすいと説明しています。
汗をかきやすいのは、外から暖かい部屋に戻ったときと、厚着をして暖房の強い部屋で過ごすときです。
靴の中で汗をかいた靴下のまま、また寒い外へ出ていませんか?雪で湿った手袋のまま遊び続けるのも、ぬれた指先が冷える場面です。
厚い靴下をはかせているのに、しもやけになるのはなぜですか
厚い靴下の中で汗をかき、その汗が冷えることがあります。汗をかいたら、靴下を替えてください。
しもやけは子どもに多く、大人とは腫れ方が違う
しもやけは子どもに多くみられます。水仕事の多い女性や、高齢者にも少なくありません。
同じ解説は、しもやけを次の2つの型に分けています。
| 型 | 多い人 | 皮膚のようす |
|---|---|---|
| 樽柿型(たるがきがた) | 子ども | 手足が真っ赤になり、熟れた柿のように腫れる |
| 多形紅斑型(たけいこうはんがた) | 大人 | 赤い発疹や水ぶくれ、しこりができることもある |
子どもの足の指が全体に赤く腫れていたら、樽柿型のしもやけかもしれません。
出やすいのは指先や耳たぶ。温まるとかゆみが増す
しもやけが出るのは、冷たい風にさらされる場所や、冷えやすい体の末端です。手や足の指、かかと、耳たぶ、鼻のあたま、頬が挙がっています。
皮膚は赤紫色に腫れたり、赤く盛り上がったりします。症状は、かゆい、痛がゆい、じんじんと熱い感じがする、などです。ひどくなると、出血したり、水ぶくれができて破れたりすることもあります。
入浴などで体が温まると、しもやけのかゆみが増すことがあります。かきこわさないよう気をつけてください。
手足の指をほぐすマッサージは、血行をよくする手当てとして勧められています。ただし、水ぶくれができたり破れたりしているときは、マッサージをしてはいけません。
きつめの靴も避けます。足の指が圧迫されると、血行が悪くなるからです。
かゆいところを冷やしてもよいですか
しもやけは冷えで起こるので、冷やさずに温めてください。温まってかゆいときも、かきこわさないようにします。
しもやけとあかぎれは、原因が違う
冬の手足の悩みには、しもやけのほかに、ひびとあかぎれがあります。
しもやけは、血行が悪くなって起こります。あかぎれは、寒さと空気の乾燥でできた皮膚のひび割れです。ひび割れが深くなって中が赤く見えたり、出血や痛みがあったりするものを「あかぎれ」と呼びます。
| 見るところ | しもやけ | あかぎれ |
|---|---|---|
| 原因 | 寒さと、1日の気温差による血行の乱れ | 寒さと乾燥による皮膚のひび割れ |
| 皮膚のようす | 赤紫色に腫れる。割れ目はない | 線のような割れ目が入る |
| 感じ方 | かゆい、痛がゆい。温まるとかゆくなる | 洗剤や消毒液がしみる、痛い |
見分けるときは、割れ目があるかどうかを見てください。あかぎれの割れ目の見つけ方は、手荒れ・あかぎれの記事にまとめています。
しもやけと凍傷は、別のもの
名前が似ているので、しもやけ(凍瘡)と凍傷を取り違える人もいます。
しもやけは、日常の冷えで起こる血行障害です。初期なら、市販薬での手当てが可能です。
凍傷は、気温マイナス4度以下のような氷点下の寒さに、長い時間さらされて起こります。体の組織が凍って血の流れが止まるので、重くなるとその部分が壊死することもあります。
雪山のような氷点下の寒さに長くいたあとに指先の様子がおかしいときは、しもやけと考えずに医療機関へ行ってください。
寒い時期以外に出るなら、皮膚科へ
しもやけに似た症状が、ほかの病気で出ることもあります。
第一三共ヘルスケアの解説が挙げているのは、全身性エリテマトーデスなどの膠原病、多形滲出性紅斑などの病気、薬疹です。
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aにも、全身性エリテマトーデスでは寒さの刺激で凍瘡(しもやけ)のような紅斑が出る、という説明があります。全身性エリテマトーデスは、自分の免疫が自分の体を攻撃して炎症が起こる病気です。
寒い時期以外にも出るかどうかが、しもやけと別の病気を見分ける手がかりになります。次のどれかに当てはまるときは、市販薬を選ぶ前に皮膚科へ行ってください。
- 寒い時期以外にも、しもやけのような症状が出る
- 発熱や関節痛など、体のほかの症状もある
- 痛みや腫れがひどく、暮らしに差しつかえる
- 水ぶくれができた、破れた、ただれている
箱の区分によって、書ける言葉が違う
しもやけに塗るクリームや軟膏の売り場には、医薬部外品(国が認めた成分が決まった量だけ入っていて、箱に「薬用」とあるもの)と医薬品が並んでいます。
| 区分 | 箱に書ける言葉の例 | 向く手足 |
|---|---|---|
| 医薬部外品(薬用) | 「しもやけ・ひび・あかぎれを防ぐ」 | まだ出ていない。毎年出るので防ぎたい |
| 医薬品(ヘパリン類似物質) | 「しもやけ(ただれを除く)」など | いま赤く腫れている。かゆみは強くなく、ただれはない |
| 医薬品(ビタミンEとかゆみ止め) | 「しもやけ,ひび,あかぎれ」 | いま赤く腫れて、かゆみが強い。ただれはない |
薬用クリームの箱に書けるのは「しもやけ・ひび・あかぎれを防ぐ」までです。いま腫れている指に塗るものなら、効能・効果の欄に「しもやけ」とある医薬品を見てください。
ヘパリン類似物質(水分を抱えこむ保湿の成分)の塗り薬は、効能・効果に「しもやけ(ただれを除く)」とあります。ただれているときは、この効能に入りません。
ビタミンEは、成分表示ではトコフェロール酢酸エステルや酢酸トコフェロールと書かれています。第一三共ヘルスケアが塗り薬の成分を説明した表では「末梢の血管を広げ、血流改善を促します」とされています。
手足の状態べつに選ぶ1本
売り場で迷ったら、この表で決めてください。
| 手足の状態 | 手に取るもの | 箱で見るところ |
|---|---|---|
| 毎年しもやけが出るので、出る前に防ぎたい | 薬用クリーム(医薬部外品) | 「しもやけ・ひび・あかぎれを防ぐ」 |
| 赤く腫れている。かゆみは強くなく、ただれはない | ヘパリン類似物質の医薬品 | 効能・効果に「しもやけ(ただれを除く)」 |
| 赤く腫れて、かゆみが強い。ただれはない | ビタミンEとかゆみ止めの入った医薬品 | 効能・効果に「しもやけ」 |
| 上の「皮膚科へ」の4つのどれかに当てはまる | 皮膚科 | 箱ではなく、医師の診察 |
赤く腫れていて、かゆみが強くない指に塗るなら、ヒルマイルドクリーム 30g【第2類医薬品】のような、効能・効果に「しもやけ(ただれを除く)」とあるヘパリン類似物質の塗り薬です。効能・効果には「手足のひび・あかぎれ」もあります。添付文書には、5〜6日間使っても症状がよくならないときは使うのをやめ、医師・薬剤師・登録販売者に相談するよう書かれています。
かゆみが強いなら、ベルクリーンS軟膏 14g【第2類医薬品】のような軟膏です。クラシエの「ベルクリーンS軟膏」は第2類医薬品(薬剤師か登録販売者のいる店で買える市販薬の区分)で、効能・効果は「しもやけ,ひび,あかぎれ」です。酢酸トコフェロールのほかに、かゆみ止めのクロタミトンとリドカインが入っています。「湿潤やただれのひどい人」は、使う前に相談するよう添付文書にあります。
毎年しもやけが出る足に、出る前から塗るならももの花 薬用フットクリーム 70g【医薬部外品】です。オリヂナルの「ももの花 薬用フットクリーム」(70g・医薬部外品)は、有効成分が酢酸トコフェロールとアラントインです。効能・効果は「肌荒れ・あれ性。しもやけ・ひび・あかぎれを防ぐ。皮フを保護し乾燥を防ぐ。」とあります。弱点は、いま腫れているしもやけに塗るものではないことです。
3本とも要りますか
いまの手足に合う1本だけで足ります。腫れているなら効能・効果に「しもやけ」とある医薬品、まだ出ていないなら薬用クリームです。
毎年しもやけが出る人は、秋から準備する
しもやけが出やすくなるのは晩秋からです。毎年出る人は、気温差が大きくなる前に準備を始めてください。
第一三共ヘルスケアの解説では、しもやけの予防は「保温」が第一とされています。外出のときは手袋や耳当てをして、厚手の靴下をはきます。
汗をかいたら、手袋や靴下を取り換えてください。水仕事や手洗いの後は、水分をふき取ります。
よくある質問
Q. しもやけは、いちばん寒い時期に多いのですか?
多いのは、晩秋から冬の初めと、冬の終わりから春先です。1日の気温差が10度以上になると起こりやすいとされています。
Q. 子どものしもやけに、大人と同じ塗り薬を使えますか?
ヒルマイルドクリームとベルクリーンS軟膏の添付文書には、小児に使わせるときは保護者の指導監督のもとで使わせるよう書かれています。ほかの商品は、箱の用法の欄で年齢を確かめてください。
Q. 薬用クリームを、いま腫れている指に塗ってもよいですか?
薬用クリームの箱に書けるのは「しもやけ・ひび・あかぎれを防ぐ」までです。いま腫れている指には、効能・効果に「しもやけ」とある医薬品を選んでください。
Q. 夏にもしもやけのような症状が出るのはなぜですか?
寒い時期以外に出る症状は、しもやけではないかもしれません。全身性エリテマトーデスなどの膠原病でも、しもやけに似た症状が出ることがあります。皮膚科へ行ってください。
Q. しもやけの指を、お湯で温めてもよいですか?
しもやけは冷えで起こるので、温めるのが基本です。ただ、温まるとかゆみが増すことがあります。かきこわさないようにしてください。
まとめ
- しもやけが多いのは、晩秋から冬の初めと、冬の終わりから春先。1日の気温差が10度以上で起こりやすい
- 冷える・温まるのくり返しと、汗や水でぬれたままの手足が、しもやけのきっかけになる
- 子どもに多い。子どもは手足が真っ赤に腫れる樽柿型、大人は赤い発疹が出る多形紅斑型
- 割れ目があればあかぎれ、割れ目がなく赤紫色に腫れてかゆければしもやけ
- 寒い時期以外にも出る、発熱や関節痛がある、痛みや腫れがひどい、水ぶくれやただれがあるときは皮膚科へ
- いま腫れているなら効能・効果に「しもやけ」とある医薬品、出る前に防ぐなら「しもやけ・ひび・あかぎれを防ぐ」とある薬用クリーム
かかとが硬く割れるときは、かかと・ひじのクリームの選び方をご覧ください。手が荒れてしみるときは、肌あれの化粧品の選び方にまとめています。
この記事で挙げたものを、もう一度並べます。
商品は楽天で探して、★4.3以上のものを、レビューの多い順に並べています。 ★の数も価格も、売り切れかどうかも日ごとに書き替わります。押した先の商品ページで、いまの表示を確かめてください。
この話に出てきた化粧品を、まとめて見る
- かかと・ひじのクリームの選び方|硬さ・粉ふき・ひび割れ別に使うもの
読み終わると、かかとの角層(肌のいちばん外側にある、はがれ落ちる手前の細胞の層)が顔よりずっと厚いことが分かります。顔用の乳液では届かないわけと、選ぶ尿素の濃さも分かります。 - 肌あれの化粧品の選び方|しみる日・しみない日別に使うもの
読み終わると、いつもの化粧水が急にしみるときは、先に肌の側を疑えばよいと分かります。荒れている間にやめる化粧品も決まります。
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