ふるさと納税の返礼品(寄付のお礼に届く品)で毛ガニを探すと、一年じゅう申し込めるページが並びます。冬のカニだと思っていたのに、6月にも8月にも受付が出ています。毛ガニの旬はいつなのか、迷いますよね。
毛ガニの旬は、ひとつの月には決まりません。北海道の中でも、海域ごとに漁の月が分かれているからです。
旬を知りたいときに見るのは、届く月ではありません。その毛ガニを獲った海域と、水揚げした月です。冷凍の毛ガニなら、返礼品のページに水揚げの月が書いてあることがあります。
もうひとつ迷うのが重さです。同じ「400g」でも、生きている毛ガニを量った数字と、ゆでて凍らせてから量った数字が混ざっています。
この記事はこんな方に向けて書いています
- 毛ガニの返礼品が通年並んでいて、いつ申し込めばよいか分からない
- 活とボイル冷凍のどちらにするか迷っている
- 1杯の重さから、身がどれだけ食べられるのか知りたい
毛ガニの漁期は、海域ごとに分かれています
最初に、北海道で毛ガニを獲る月を海域ごとに並べます。
北海道庁の水産林務部は、ケガニの漁期を次のように紹介しています。
| 海域 | 漁期 |
|---|---|
| 胆振 | 6月〜8月 |
| 日高 | 12月〜翌4月 |
| 網走(オホーツク海) | 3月〜8月 |
| 宗谷 | 2月〜5月 |
| 十勝・釧路 | 1月〜3月と、8月〜12月 |
海域ごとに水温や気候が異なり、毛ガニが脱皮や産卵をする時期もずれています。漁の月も、それに合わせて海域ごとにずらした形です。
その結果、北海道全体で見ると、毛ガニはほぼ一年じゅう水揚げされます。返礼品のページが通年並ぶのは、このためです。
オホーツク海では、冬のあいだ沖に流氷が来ます。流氷が去ったあとに獲れる毛ガニは、網走市や旭川市の返礼品の名前で「流氷明け」「海明け」と書かれています。
冬に食べたいなら、どこの毛ガニを選べばよいですか
12月から3月まで続けて漁があるのは、日高と十勝・釧路です。冷凍なら、ほかの海域で夏に獲ったものも冬に届きます。
噴火湾の漁は、獲ってよい量に届いた時点で終わります
漁期は月で書かれていても、最後の日まで漁が続くとは限りません。
北海道立総合研究機構によると、北海道の毛ガニは、ほとんどが「けがにかご」というかごを海に沈めて獲ります。獲ってよい量の上限は「許容漁獲量」と呼ばれ、北海道が毎年、漁の前に海域ごとに決めています。
北海道で獲ってよいのは、甲羅の長さが8cm以上の雄だけです。雌は獲れないので、北海道産の毛ガニの返礼品は雄ばかり。ズワイガニのセコガニのような、雌を選ぶ品はありません。
上限に届いて漁が終わった例が、渡島の噴火湾です。北海道新聞によると、2026年の噴火湾の毛ガニかご漁は6月19日に始まりました。水揚げが約63.7トンに達して上限に届き、7月4日までに漁を終えています。
2026年の噴火湾では、漁を続けたのは2週間ほどでした。同じ記事は、漁を終えた日が前の年より5日早かったと伝えています。
2026年に渡島の噴火湾で獲れた毛ガニなら、水揚げは6月の終わりから7月のはじめです。
冷凍の毛ガニは、届く月より水揚げの月を見ます
噴火湾で7月に漁が終わっても、噴火湾産の毛ガニは冬にも届きます。ゆでてから凍らせて、冷凍庫で置いておけるためです。
北海道森町の返礼品には、噴火湾産の冷凍ボイル毛ガニがあります。ページには「水揚げ時期 2026年6月〜7月」と書かれています(2026年10月時点)。
冬に申し込んでも、届くのは夏に獲った毛ガニです。浜でゆでてから急速冷凍してあります。
水揚げの月が書いてあれば、どの漁で獲れた毛ガニなのかを申し込む前に確かめられます。
水揚げの月を確かめて選ぶなら、北海道森町 噴火湾産 冷凍ボイル毛ガニのように、水揚げの時期を書いたページを選んでください。300g前後から600g前後まで、大きさと杯数を選べます。
活とボイル冷凍では、届いてからやることが違います
毛ガニの返礼品の届き方は、活とボイル冷凍の2つ。
| 届き方 | 届く状態 | 届いてからやること | 日持ち(ページの表示) |
|---|---|---|---|
| 活 | 生きたまま、冷蔵で届く | 自分でゆでる | 発送日から4日間(岩手県大槌町) |
| ボイル冷凍 | ゆでて凍らせたもの | 冷蔵庫で解凍する | 届いてから1か月前後が目安(北海道森町) |
ボイル冷凍には、ゆでる代わりに蒸したものもあります。北海道えりも町の「活蒸し」は、生きた毛ガニを高温で蒸して急速凍結した品です。
活の毛ガニは、ゆでる手間がかかります。そのかわり、ゆでたてを食べられます。
岩手県大槌町の活毛ガニは、2027年2月から4月に冷蔵で届きます(2026年10月時点)。三陸の毛ガニで、ゆで方と食べ方の説明が箱に入っています。
ページには、届いたときにカニが死んでいることもあると書かれています。その場合も、すぐにゆでれば品質に問題はないそうです。
自分でゆでたい人は、岩手県大槌町 訳あり活毛ガニ(冷蔵・2027年2〜4月)のように、活で届くページを選んでください。足が折れたり甲羅にひびが入ったりした訳ありの品で、1kgから選べます。
重さの表示は、量った時点を確かめます
毛ガニの重さには、量る時点が4つあります。
- 生きている毛ガニの重さ
- ゆでたあとの重さ
- 凍らせて、表面に氷の膜を付けたあとの重さ(解凍前の重さ)
- 解凍したあとの重さ
返礼品のページに書いてあるのは、たいてい3つめの解凍前の重さです。えりも町と森町の返礼品にも「解凍前」と書かれています。
北海道釧路市の返礼品には、1つめの生きた重さと、ゆでて凍らせた品の重さが両方書いてあります。表示は「2尾で900g前後」です。説明の欄には、生きた毛ガニ2尾で1.1kg前後をゆで上げたと書かれています(2026年10月時点)。
氷の膜にも重さがあります。森町のページには、乾燥を防ぐために表面を氷の膜で覆っていること、解凍すると重さが減ることが書かれています。
同じ400gなら、活のほうが小さいということですか
活の400gは生きた重さ、ボイル冷凍の400gは氷の膜を含んだ重さです。同じ数字でも、量った時点が違うので比べられません。
1杯から食べられるのは、ゆでた重さの4割ほどです
重さの表示を確かめたら、次はそこから食べられる量です。
文部科学省の日本食品標準成分表では、ゆでた毛がにの廃棄率を60%としています。廃棄率は、殻のように食べずに捨てる部分が重さに占める割合です。
食べられる部分は、ゆでた重さの40%です。
| ゆでた毛ガニの重さ | 食べられる量(40%) |
|---|---|
| 300g | 120g |
| 400g | 160g |
| 600g | 240g |
返礼品の表示は氷の膜を含んだ重さなので、実際に食べられる量はこの表より少なくなります。
1人が何グラム食べるかを先に決めて、この表で大きさと杯数を選んでください。
みその量は、重さでは選べません
毛ガニを選ぶ人の多くは、甲羅の中のみそを目当てにしています。ところが、みその量は重さの表示から読み取れません。
えりも町のページには「蟹味噌の量は、個体差によりばらつきがあります」と書かれています。森町のページも、みその入り方には個体差があり、少ないものも味の濃いものもあると書いています。
重さを大きくしても、みその量が同じだけ増えるとは限りません。みそを目当てにするなら、1杯を大きくするより杯数を増やしてください。
訳ありの毛ガニは、何が訳ありなのかを読みます
毛ガニの返礼品には「訳あり」と書かれた品が多く並びます。訳ありの中身は、ページごとに違います。
大槌町の活毛ガニの訳ありは、足が折れたものと、甲羅にひびが入ったものです。漁や運ぶあいだに、毛ガニが暴れて足が折れることがあるためです。ページには、味は通常の毛ガニと変わらないと書かれています。
森町の訳ありは、もっと範囲が広くなります。身の入りが少ないもの、足が欠けたものやひびのあるもの、氷の膜が多いものや表面が乾いたものが入ります。みその量が少ないものや、味が薄いものも訳ありです。
森町の返礼品の説明は、訳ありの毛ガニをチャーハンや卵焼き、茶わん蒸しに使うよう勧めています。
殻ごと食卓に出したい日は、訳ありでない容量を選んでください。ほぐして料理に使うなら、訳ありで寄付額を抑えられます。
解凍は、冷蔵庫で12時間から24時間かけます
ボイル冷凍の毛ガニは、冷蔵庫でゆっくり解かします。
森町の返礼品の説明では、大きめの皿にのせて、冷蔵庫で12時間から24時間かけて解凍します。室温で急いで解かしたときも、時間をかけすぎたときも、うまみのある汁が流れ出て、身もみそもぱさぱさになるそうです。
食べる日の前の晩に、冷凍庫から冷蔵庫へ移してください。夜に移せば、翌日の夕食に間に合います。
解凍したあとは、日を置かずに食べます。食べきる目安は、森町の返礼品が解凍後2〜3日、北海道根室市の返礼品が解凍後その日のうちです。森町の返礼品は、解凍したものをもう一度凍らせないようにとも書いています。
冷蔵庫で解かす前提の毛ガニなら、北海道えりも町 活蒸し毛がに 330g〜950gがあります。生きた毛ガニを蒸してから凍らせた品で、ページの指示も、冷蔵庫での解凍です。1杯の大きさは、330gから950gまでの中から選ぶ形です。
さばき方は、脚から外して甲羅を最後に開けます
解凍できたら、さばいて食べます。辻調グループの調理師学校の講師が、雑誌「サライ」で毛ガニのさばき方を説明しています。手順は次のとおりです。
- 脚を、付け根からキッチンばさみで切り離す
- 切った脚に切り込みを入れて、身を取り出す
- 爪の先や細い部分の身は、めん棒で押し出す
- 腹側にある三角の殻(ふんどし)を外す
- 甲羅から中身をはがし、エラを取り除く
- はさみで中身を2つに切る
- 甲羅のみそを、箸で取り出す
- 脚の付け根の身を取り出し、甲羅に盛りつける
甲羅をはがすときは、中のみそをこぼさないように、ゆっくりはがしてください。
エラは、灰色のひらひらした部分です。食べずに取り除いてください。
届く日を、申し込む前に決めておきます
最後に、受け取る日の段取りを決めます。
活の毛ガニは、届いた日にゆでる必要があります。大槌町のページでは、到着日は指定できず、指定できるのは時間帯だけ。発送の前にメールで知らせが届くので、受け取れない日があれば先に連絡してください。
ボイル冷凍の毛ガニも、年末は発送が混みます。森町の返礼品は、年末年始は準備ができた順に送るため、発送日を指定できません。
冷凍で届いたあとは、冷凍庫に場所が要ります。森町の返礼品の説明では、家庭の冷凍庫は温度が安定しないため、届いてから1か月前後で食べるよう勧めています。
年末に食べたいなら、12月より前に届く品を選び、冷凍庫に1か月置く形でもかまいません。
よくある質問
Q. 毛ガニの旬は、結局いつですか?
海域で違います。北海道庁の紹介では、日高は12月〜翌4月、網走は3月〜8月、胆振は6月〜8月です。冷凍の品は、ページの水揚げ時期を見てください。
Q. 浜ゆでとは何ですか?
水揚げした産地でゆでた品に付く名前です。森町のページは「伝統の塩加減で浜ゆで」と書き、釧路市のページは生きた毛ガニをゆで上げたと書いています。
Q. 雌の毛ガニはありますか?
北海道産にはありません。北海道で獲ってよいのは、甲羅の長さが8cm以上の雄だけです。
Q. 冷凍の毛ガニを、急いで解凍する方法はありますか?
返礼品の説明に、急いで解かす方法は載っていません。森町の返礼品は、室温で急いで解かすと、うまみのある汁が流れ出るとしています。
Q. 訳ありの毛ガニは、味が落ちますか?
ページによって違います。足折れやひびだけを訳ありとするページもあれば、身の入りやみその量まで含めるページもあります。訳ありの中身の欄を読んでください。
まとめ
- 毛ガニの漁期は海域ごとに分かれ、北海道全体ではほぼ通年水揚げされる
- 噴火湾の漁は、2026年は上限に届いて7月4日までに終わった
- 冷凍の毛ガニは、届く月より水揚げの月を見る
- 重さの表示は、たいてい氷の膜を含んだ解凍前の重さ
- 食べられるのは、ゆでた重さの4割ほど。みその量は重さでは選べない
- 解凍は冷蔵庫で12時間から24時間。解凍後は早めに食べる
まずは、返礼品のページで水揚げの時期と、重さをどの時点で量ったかを見てください。
1月のほかの魚介は、1月の魚介カレンダーにズワイガニや寒ブリと並べてあります。
オホーツクの漁が始まる3月の魚介は、3月の魚介カレンダーにあります。
12か月ぶんは魚介・海鮮の旬カレンダーにまとめました。量の表示の見かたは、ズワイガニのネット重量の記事にも書いています。
この記事で挙げたものを、もう一度並べます。
商品は楽天で探して、★4.3以上のものを、レビューの多い順に並べています。 ★の数も価格も、売り切れかどうかも日ごとに書き替わります。押した先の商品ページで、いまの表示を確かめてください。
この話に出てきた返礼品を、まとめて見る
- 1月の魚介・海鮮
カニもいくらも、食べたい月になってから探すと売り切れていることがあります。申し込みの受付は、食べたい月の数か月前に始まります。申し込みの目安は、ウニが5月ごろ、いくらが8月ごろ、ズワイガニが10月ごろです。 - 3月の魚介・海鮮
カニもいくらも、食べたい月になってから探すと売り切れていることがあります。申し込みの受付は、食べたい月の数か月前に始まります。申し込みの目安は、ウニが5月ごろ、いくらが8月ごろ、ズワイガニが10月ごろです。 - ふるさと納税 魚介・海鮮の旬カレンダー
カニもいくらも、食べたい月になってから探すと売り切れていることがあります。申し込みの受付は、食べたい月の数か月前に始まります。申し込みの目安は、ウニが5月ごろ、いくらが8月ごろ、ズワイガニが10月ごろです。
リンク先は、どちらも広告を含むページです。
次に読む記事
- ふるさと納税のあんこう鍋、重さの内訳と冷蔵・冷凍で選ぶ
ふるさと納税のあんこう鍋セットは、表示の重さに骨やアラ、スープまで入ることがあります。七つ道具の内訳で身と肝の量を比べる方法、何人前の見方、冷蔵で届くページと届け先の地域、旬の時期を紹介します。 - ふるさと納税のとらふぐ、てっさ・てっちりは原材料の欄で中身を見分ける
ふるさと納税のとらふぐは、商品名に「とらふぐ」とあっても、鍋の身がまふぐのセットがあります。原材料の欄で魚の種類と天然・養殖を見分ける方法と、1人前の刺身の量、冷凍と冷蔵の届き方、ふぐ毒の扱いを紹介します。